第173章彼は平和を築くために来た

セリーナが言い終わるよりも早く、ブラントが入室してきた。

彼は迷いなくチェイスの前に立ちはだかり、それ以上セリーナに近づけないよう行く手を遮った。

チェイスはただでさえ虫の居所が悪かったが、ブラントの姿を見てさらに怒りを募らせた。「さっさと失せろ!」

ブラントは一歩も引かなかった。怯む様子など微塵も見せず、まるでチェイスなど存在しないかのように振る舞っている。

当然だ。プロのボディガードとしての矜持は伊達ではない。

たかがボディガードにまで無視され、チェイスの瞳に宿る怒りは完全に沸点に達した。彼はブラントの胸ぐらを掴み上げ、怒鳴り散らした。「俺は会社の機密事項について、お前のボスと話...

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